
信陽堂から新しい本「続・三春タイムズ」が発売となりました。
この本は、
都市でもない、農村でもない、
歩いてひとめぐり出来るほどの美しくも小さな城下町、
福島県三春町で器と生活雑貨をあつかう店<in-kyo>をいとなむ長谷川ちえさんが
二十四節気の暦にあわせて
人とつながり、季節とともにうつろういとなみの豊かさを綴った24編と
素描家shunshunさんが毎回描き下ろしたイラストからなるエッセイ集です。
「こよみを意識して生活するようになってから数年が経つ。それは三春で暮らし始めた時期とも重なっている。冬至が過ぎると徐々に陽が延び始め、小寒の寒の入りになったと思えば、最低気温が氷点下の日が続き、そして寒さが最も厳しい大寒を迎える。その年ごとに異常気象や気候変動による影響はあるものの、こよみと季節の移ろいは、不思議と足並みが揃ってハッとすることが度々ある。」
「今年の畑には何の種を蒔いて育てようか。庭づくりをどうしようか。冬の間に作った凍み大根やゆべしの味見もちょうどいい頃。お味噌の仕込みもそろそろ始めよう。福寿草が花を咲かせれば、ふきのとうも顔を出し始め、天ぷらだ、ふき味噌だと春の訪れにはしゃぐ日々。そしてヨモギの若葉を摘んだらヨモギ餅でも作りましょうか。夏には夏野菜を使った料理や保存食の幅をもう少し広げたいし、今年の秋こそはタイミングを逃さず、たくあんづくりもやってみよう。家のことの他にもヨガやアロマテラピー、お習字に、もちろんお店のこともあって、身に余ることをしているようでもあるけれど、家のことはほとんどが恒例行事のように毎年繰り返されていることばかり。それでもその年その年での違いがあり、飽きることなく少しづつ少しづつ我が家の生活の一部になりつつあることが嬉しい。」
表紙は「三春」らしい紙「里紙|桜」を選びました。
本文はほんのりさくら色に染まる紙「アルドーレ」に印刷、
さくら色のかがり糸でとじたさくら色の本にしあがりました。
『続・三春タイムズ』
四六変形判 仮フランス装 216ページ
『三春タイムズ』も再入荷しました。